人助けは健康への近道

こんにちは!
先日、友人の結婚祝いの"のし袋"に間違えて友人自身の名前を書いてしまった岡田です(;゚ω゜)恥!!
当たり前のマナーを、さらっとこなせる大人に憧れる今日この頃です(笑)

さて、今回もメンタルヘルスに関するお話をしていきますね!

これまで2回にわたってストレス反応についてお話をしました。
ストレスには身体を強ばらせる反応もあれば、最大限のパフォーマンスを発揮する反応もあります。

詳しいお話は前回前々回の記事をご覧ください(^^)

そして第三回目の今回は!
「思いやり、絆反応」というストレス反応についてお話します。

◆目次◆

・思いやり、絆反応とは
・他者をいたわると、恐怖が弱まり勇気が出る理由
・苦しみを感じた人ほど人を助ける
・敗北反応を防ぐために
・人助けは健康への近道

【思いやり、絆反応とは】

人はストレスを感じると自己防衛に走ると言われていますが、ストレスにはいたわりや協力、思いやりを強める作用もあります。
これは子孫を守るための本能として備わったものです。

例えば、子グマを敵から守ろうとする母グマや、火災から子供を助け出そうとする父親など。
いざという時に危険を顧みずに大事な人を守ろうとする強い意志こそ、ストレスが思いやり、絆反応へと転換した例です。

愛する人を守るために勇気を出すには、危険を避けようとする「脅威反応」を抑え込む必要があります。
恐怖で身動きが取れなくなったら大事な人を守れないですよね?
そんな時に活躍するのが思いやり、絆反応です。
この反応が起こることで、恐怖が弱まり、勇気を出すことができます。

では具体的に、どのようにしてこの反応が生まれるのでしょうか?
生物学的な理論からご説明します。

【他者をいたわると、恐怖が弱まり勇気が出る理由】

思いやり、絆反応では3つの脳のシステムが活性化されます。
分泌されるホルモンや作用は以下のとおりです。

●社会的交流ケアシステム
・神経ホルモンのオキシトシンが分泌される
・思いやりが強まり、人との繋がりを求め、相手を信頼する気持ちが強くなる
・恐怖中枢の働きを抑え、勇気を強める

●報酬システム
・神経伝達物質のドーパミンが分泌される
・やる気が強まり、恐怖心が弱まる
・プレッシャーの耐性ができる

●調律システム
・神経伝達物質のセロトニンが分泌される
・知覚や直感、自制心が強くなる
・何をすべきか瞬時に理解し、的確な行動が取れるようになる

これらホルモンの名前は聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?
別名、幸せホルモンや愛情ホルモンとも呼ばれ、ストレスとは無縁なイメージを持たれているかと思います。
私自身、聞いた時はストレスのイメージと真逆だったのでびっくりしました!

ストレスを感じた時に他者をいたわる事でこれらの作用が起こり、恐怖心が弱まったり仲間を守ろうとする意志が強くなります。
大昔のサバイバル時代を生き抜く為には、この反応がとても重要だったことでしょう。

これは現代の日常にも当てはめることが出来ます。
例えば、疲れている時こそ他者を思いやることで、幸せホルモンや愛情ホルモンが分泌され、心を強く保つことができます。
周りの人を助けることが慢性ストレスや心的外傷性ストレスから身を守ることに繋がるのです。

さらに「人助けをすると時間の余裕が増える」という研究結果も出ています。
他者とのつながりを大事にし、手助けをすることで自己肯定感が高まり、プレッシャーに対処する自信も持てます。

日々の行動の選択により自分の心をコントロールすることができるのです。

時間がない、気力が無いと焦っている時こそ、積極的に誰かの手助けをすることで思いやり、絆反応の作用を起こすことが出来ます。 
やるべき事ができていなかったり、自信を失ったり、行き詰った時には誰かの手助けをすれば、ぐっとやる気が出るかもしれませんよ(^^)

【苦しみを感じた人ほど人を助ける】

自分が苦しい思いをしている時でも、周りの人を助けたいと思う本能を苦しみから生まれる利他主義と言います。
海外のテロ事件で苦しんだ人々ほど多くの時間とお金を支援活動に使ったり、トラウマ体験の多い人々ほどボランティア活動に参加することが調査で分かっています。
これは、他者へのいたわりが勇気と希望を生むことが関係しています。
これまでお話したように、周りの人を助けると恐怖が勇気に変わり、無力感が消えて楽観的な気持ちになれます。
強いストレスに襲われた時こそ、思いやり、絆反応の作用を使うことで強い生命力を保つことができます。

【敗北反応を防ぐために】

敗北反応とは、度重なる苦痛やストレスを感じるうちに体が条件的に示す生理的な反応のことで、食欲の減退やうつ病、引きこもりや自殺にもつながる恐れがあります。
自分が苦しんでいる時こそ誰かを助けたいと思う本能は、敗北反応を防ぐためにとても重要です。

「もう自分にできることはない」「誰も気にかけてくれない」などと思った時にこの反応が起こり、すべての社会的動物に見られます。
この敗北反応を起こさないために必要なのが、思いやり、絆反応です。

【人助けは健康への近道】

人助けと心の健康に関する研究事例では、以下のような結果が見られています。
・身近な人を亡くした後に周りの人の世話をすると、うつ状態が和らぐ
・自然災害に遭った人が周りの人の手助けをした場合、PTSDの発症が低くなる
・慢性の痛みがある人が誰かの相談役になると、痛みやうつ状態が軽減される

さらに、人助けと寿命に関する調査では「日常的に周りの人の手助けをしている人はストレスによる死亡リスクの増加が全く見られなかった」という結果が出ています。
つまり、思いやりと絆を大切にすることで心身ともにストレスからの悪影響を防ぐことができるのです。

人との繋がりを大事にし、人助けをすることが心と体を健やかに保つ秘訣になります。
早速、周りで困っている人を探してみましょう!笑

ということで、今回も最後までお読み頂きありがとうございました(^^)
また次回のブログでお会いしましょうー!

《参考文献》
Kelly McGonigal, 『The Upside of Stress』神崎 朗子訳, 大和書房, 2015.

担当:岡田

―――――――――
【パーソナルトレーニング体験予約】

下記のいずれかの方法でお申し込みください☆

LINE:@hiraya

TEL:089-933-0902

MAIL:info@la-fit.co.jp

今月入会すると5月の会費が10%オフ!先着5名様限定のお得なキャンペーン開催中!

Instagramにもトレーニング情報などを投稿していますので、そちらもチェックして下さい♪


関連記事

PAGE TOP